こんな資料を今頃になって見つけました:Windows 8 Developer Preview での WDDM の強化。2011年10月11日公開のようです。

「PART 1: WDDM in Windows 8」に、「Windows 8はXDDMをサポートしないよ」という重要事項が書いてあったので、軽く紹介します。

軽くおさらい、XDDMはXP Display Driver Modelの略(XPDMという表記もよく見かける)で、2000/XP世代のディスプレイドライバになります。しかしながら、Vista/Server 2008 (NT 6.0)や7/Server 2008 R2 (NT 6.1)でも利用可能でした。参考:Windows 7 のグラフィックスの変更点を整理する – NyaRuRuの日記

XDDMをサポートしなくなった結果、XDDMである汎用の標準VGAドライバも、WDDM 1.2の「Microsoft Basic Display Driver」に置き換わります。これが使われるのは、専用ドライバをインストールしていない場合、Windowsインストール時、セーフモードなどが挙げられます。もちろん標準VGAドライバ同様、完全なるソフトウェア描画です。しかし、分かりやすい差異として、Aeroが効くようになったというのがあります。

サーバ系Windowsも例外なくWDDM化されます。それに伴い、WDDM 1.2ではDisplay Only Driverや、Render Only Driverなどといったサブセットと言える種類が増えるようです(フル機能搭載と言えるFull Graphics Driverを含め計3種類)。たとえば、Display Only Driverでは、Windowsがソフトウェアで2D/3D描画を行います。

ちなみに、WDDM 1.0ドライバ・WDDM 1.1ドライバは使えるそうです(Windows 7でWDDM 1.0ドライバ使えましたしね)。


そういえば、とVirtualBox内に入れてあるWindows 8 DPを起動してデバイスマネージャを開いてみたら、たしかにMicrosoft Basic Display Driverでした。

最初にWindows 8 DPをインストールしたときから「VirtualBoxがドライバを持っているわけないのにAeroになっている。さては、汎用ドライバのソフトウェア描画でもAero使えるようにしたんだな」と思ってはいましたが、こういうからくりだったようです。


2012年3月17日追記:7/Server 2008 R2を誤ってNT 6.2と表記していたところをNT 6.1へ修正。

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  • ⇒ Windows 8はXDDM (XP Display Driver Model)に対応しない
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