Changes between Initial Version and Version 1 of TracWorkflow


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May 13, 2012, 9:15:45 PM (13 years ago)
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trac
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  • TracWorkflow

    v1 v1  
     1= Trac のチケットワークフローシステム = #TheTracTicketWorkflowSystem
     2[[TracGuideToc]]
     3
     4Trac のチケットデータベースはコンフィグ可能なワークフローを提供します。
     5
     6== デフォルトのワークフロー == #TheDefaultTicketWorkflow
     7=== 0.10 からアップグレードした Environment === #Environmentsupgradedfrom0.10
     8`trac-admin <env> upgrade` を実行したとき、`trac.ini` に `[ticket-workflow]` セクションが追加され、 0.10 でのワークフロー (original ワークフロー) と同様のアクションをするようにデフォルトの設定値が設定されます。
     9
     10original ワークフローは下図を参照してください:
     11
     12[[Image(htdocs:../common/guide/original-workflow.png)]]
     13
     14original ワークフローにはいくつかの重要な "欠点" があります; 新しいチケットを承認 (accept) したときにステータスは 'assigned' に設定されますが、 'assigned' のチケットを再割り当て (reassign) するとステータスは 'new' に設定され、直観的ではありません。
     15これは original ワークフローから "basic" ワークフローに移行することで解決します; original ワークフローから basic ワークフローへの移行には [http://trac.edgewall.org/browser/trunk/contrib/workflow/migrate_original_to_basic.py contrib/workflow/migrate_original_to_basic.py] が役に立つかもしれません。
     16
     17=== 0.11 で新規作成した Environment === #Environmentscreatedwith0.11
     180.11 の環境が新規に作成されるとき、デフォルトのワークフローが trac.ini に構成されます。このワークフローは basic ワークフローです (basic ワークフローは `basic-workflow.ini` 内に記述されています)。 basic ワークフローは 0.10 でのワークフローとは少し違います。
     19
     20basic ワークフローは下図を参照してください:
     21
     22[[Image(htdocs:../common/guide/basic-workflow.png)]]
     23
     24== そのほかのワークフロー == #AdditionalTicketWorkflows
     25
     26Trac のソースツリーの中でいくつかのワークフローのサンプルを提供しています; [trac:source:trunk/contrib/workflow contrib/workflow] の `.ini` コンフィグセクションを探してみてください。その中のひとつにあなたが探しているものがあるでしょう。それらをあなたの `trac.ini` ファイルの `[ticket-workflow]` セクションに貼り付けてください。しかし、もしあなたがすでに起票済みのチケットをもっていて、それらのチケットのステータスが新しいワークフローに含まれていない場合に、問題が生じるでしょう。
     27
     28これらの例の [http://trac.edgewall.org/wiki/WorkFlow/Examples ダイヤグラム] を見ることができます。
     29
     30== 基本的なワークフローのカスタマイズ == #BasicTicketWorkflowCustomization
     31
     32Note: チケットの "ステータス群 (Statuses or states)" は独立した状態で定義することはできません。チケットがとりうるステータスはワークフローで定義された状態遷移から自動生成されます。つまり、チケットを新規作成するためには、ワークフローで開始状態と終了状態を持つ状態遷移を定義せねばなりません。
     33
     34`trac.ini` に `[ticket-workflow]` セクションを作成します。
     35`[ticket-workflow]` セクション内の各エントリはチケットが取り得るアクションです。
     36`simple-workflow.ini` の `accept` を例に説明します:
     37{{{
     38accept = new,accepted -> accepted
     39accept.permissions = TICKET_MODIFY
     40accept.operations = set_owner_to_self
     41}}}
     421 行目は `accept` の動作についての定義です。 `accept` は `new` と `accepted` のステータスで有効であり、ステータスが `new` か `accepted` の場合に `accept` が実行されるとステータスが `accepted` になることを表しています。
     432 行目は、ユーザが `accept` を行うために必要な権限についての定義です。
     443 行目は `accept` を行ったときに、同時にチケットに対して行う操作についての定義です。 `set_owner_to_self` は、チケットの所有者をログイン中のユーザに更新することを表します。同一エントリーに対して複数の定義を行う場合は、カンマ区切りのリストとして設定することが可能です。
     45
     46''actionname''`.operations` で使用できる値は以下の通りです:
     47 - del_owner -- チケットの所有者を削除します。
     48 - set_owner -- チケットの所有者を選択された所有者か入力された所有者に設定します。
     49   - ''actionname''`.set_owner` カンマ区切りのリストか1つの値を設定することができます。
     50 - set_owner_to_self -- チケットの所有者をログインユーザに設定します。
     51 - del_resolution -- チケットの解決方法を削除します。
     52 - set_resolution -- チケットの解決方法を選択された解決方法か入力された解決方法に設定します。
     53   - ''actionname''`.set_resolution` カンマ区切りのリストか1つの値を設定することができます。
     54{{{
     55例:
     56
     57resolve_new = new -> closed
     58resolve_new.name = resolve
     59resolve_new.operations = set_resolution
     60resolve_new.permissions = TICKET_MODIFY
     61resolve_new.set_resolution = invalid,wontfix
     62}}}
     63 - leave_status -- "変更しない 現在のステータス: <現在のステータス>" (英語版では "leave as <current status>") を表示してチケットへの変更を行いません。
     64'''Note:''' `set_owner` と `del_owner` などのように相反する操作を同時に指定した場合の動作は不定です。
     65
     66{{{
     67resolve_accepted = accepted -> closed
     68resolve_accepted.name = resolve
     69resolve_accepted.permissions = TICKET_MODIFY
     70resolve_accepted.operations = set_resolution
     71}}}
     72
     73`.name` 属性を使用した場合の例です。この例のアクションは `resolve_accepted` ですが、 `.name` で別名を付けることによって、ユーザからは `resolve` として見えます。
     74
     75すべてのステータスで利用可能なアクションであることを表す値として、 `*` を使用することができます。分かりやすい例は `leave` です:
     76{{{
     77leave = * -> *
     78leave.operations = leave_status
     79leave.default = 1
     80}}}
     81これは '.default' 属性の使用例でもあります。 `.default` 属性の値は整数であることを期待します。そして、アクションが表示される順番は `.default` 属性の値で決まります。 `.default` の値が最も大きいアクションが最初に表示され、デフォルトで選択されます。残りのアクションは `.default` の値に従い、降順で表示されます。 `.default` の値を指定しない場合のデフォルト値は0になります。
     82`.default` の値には負の値を指定することもできます。
     83
     84ワークフローにはハードコードされた 2, 3 の制限があります。新しく作成されたチケットのステータスは `new` になり、チケットには `closed` のステータスが存在する必要があります。さらにデフォルトのレポート/カスタムクエリでは `closed` 以外のすべてのステータスをアクティブなチケットとして扱います。
     85
     86ワークフローを作成・編集するのに `contrib/workflow/workflow_parser.py` が役に立つかもしれません。 `contrib/workflow/workflow_parser.py` は [http://www.graphviz.org GraphViz] が理解でき、ワークフローを視覚化するための `.dot` ファイルを作ることができます。
     87
     88以下に例を示します (インストールパスは環境により異なる場合があります) 。
     89{{{
     90cd /var/local/trac_devel/contrib/workflow/
     91sudo ./showworkflow /srv/trac/PlannerSuite/conf/trac.ini
     92}}}
     93実行結果は `trac.pdf` として出力されます。 (`trac.ini` 同じディレクトリに出力されます。)
     94
     95http://foss.wush.net/cgi-bin/visual-workflow.pl でワークフローのパーサのオンラインでのコピーができます。
     96
     97ワークフローを変更したあと、変更を適用するために Apache を再起動する必要があります。これは大切なことです。なぜならあなたがスクリプトを起動したとき、それでも変更箇所は現れますが、すべての古いワークフローがサーバの再起動がされるまで残ってしまうからです。
     98
     99== 例: ワークフローにテストを追加する == #Example:AddingoptionalTestingwithWorkflow
     100
     101trac.ini の [ticket-workflow] セクションに以下の記述を追加することで optional testing を実現できます。チケットのステータス (status) が new, accepted, needs_work の場合にチケットを testing 状態に遷移させることができます。 testing ステータスでは reject して needs_work 状態に戻すか、 pass して closed 状態に進めることができます。 pass させた場合、 closed での解決方法 (resolution) は自動的に fixed に設定されます。以前のワークフローはそのまま残っているので、このセクションで設定した内容をスキップすることもできます。 (訳注: 通常、チケットのクローズを行うためには TICKET_MODIFY 権限が必要です。このワークフローでは testing 状態からのクローズには権限が不要なので、報告者 (reporter) に修正結果をテストしてもらう場合などに有効です)
     102
     103{{{
     104testing = new,accepted,needs_work,assigned,reopened -> testing
     105testing.name = Submit to reporter for testing
     106testing.permissions = TICKET_MODIFY
     107
     108reject = testing -> needs_work
     109reject.name = Failed testing, return to developer
     110
     111pass = testing -> closed
     112pass.name = Passes Testing
     113pass.operations = set_resolution
     114pass.set_resolution = fixed
     115}}}
     116
     117=== `tracopt.ticket.commit_updater` と testing ワークフローの組み合わせる方法 === #Howtocombinethetracopt.ticket.commit_updaterwiththetestingworkflow
     118
     119[[trac:source:trunk/tracopt/ticket/commit_updater.py|tracopt.ticket.commit_updater]] は Trac 0.12 で [[TracRepositoryAdmin#trac-post-commit-hook|古い trac-post-commit-hook を置き換える]] オプションのコンポーネントです。
     120
     121デフォルトで、このコンポーネントはチェンジセットのログメッセージの中の ''close'' や ''fix'' などのキーワードに反応し、対応するワークフローのアクションを実行します。
     122
     123もし、上記で述べたような testing ステージがあるような複雑なワークフローを使用していて、キーワードに ''closes'' があった場合にステータスを ''closed'' にする代わりに、 ''testing'' に移したいならば、かなりコードを改変させる必要があるでしょう。
     124
     125`trac-post-commit-hook` については、 [[trac:wiki:0.11/TracWorkflow#How-ToCombineSVNtrac-post-commit-hookWithTestWorkflow|Trac 0.11 レシピ]] を参照して下さい。これは、このコンポーネントを修正する方法についていくつかのアイディアをくれるでしょう。
     126
     127== 例: レビュー状態を追加する == #Example:Addsimpleoptionalgenericreviewstate
     128
     129"testing" ステータスが利用者によっては、異なる状況を指すような Trac の使い方をしている場合、実装固有の詳細な箇所は "testing" に分類せず、デフォルトのワークフローの `assigned` と `closed` ステータスの間に、必要に応じて分岐できるステータスを追加したいと考えるはずです。新しいステータスは `reviewing` とすべきでしょう。 "submitted for review" されたチケットは、どのようなステータスからでも reassigned になります。レビューが通過した場合、 `resolve` アクションを再利用して、チケットを close します。通過しない場合は `reassign` アクションを再利用して通常のワークフローに戻します。
     130
     131新しい `reviewing` ステータスは `review` アクションに関連付けます。以下のように記述してください:
     132
     133{{{
     134review = new,assigned,reopened -> reviewing
     135review.operations = set_owner
     136review.permissions = TICKET_MODIFY
     137}}}
     138
     139デフォルトの Trac 0.11 ワークフローに統合するために、 `reviewing` ステータスを `accept` と `resolve` アクションに追加します。以下のようになります:
     140
     141{{{
     142accept = new,reviewing -> assigned
     143[…]
     144resolve = new,assigned,reopened,reviewing -> closed
     145}}}
     146
     147必要に応じて `reviewing` からステータスを変更せずに、チケットの担当者 (owner) を変更するための新しいアクションを追加します。この設定を行うと、 `new` ステータスに遷移させることなくレビューの担当者を変更することができるようになります。
     148
     149{{{
     150reassign_reviewing = reviewing -> *
     151reassign_reviewing.name = reassign review
     152reassign_reviewing.operations = set_owner
     153reassign_reviewing.permissions = TICKET_MODIFY
     154}}}
     155
     156完全な `[ticket-workflow]` への設定は以下のようになります:
     157
     158{{{
     159[ticket-workflow]
     160accept = new,reviewing -> assigned
     161accept.operations = set_owner_to_self
     162accept.permissions = TICKET_MODIFY
     163leave = * -> *
     164leave.default = 1
     165leave.operations = leave_status
     166reassign = new,assigned,reopened -> new
     167reassign.operations = set_owner
     168reassign.permissions = TICKET_MODIFY
     169reopen = closed -> reopened
     170reopen.operations = del_resolution
     171reopen.permissions = TICKET_CREATE
     172resolve = new,assigned,reopened,reviewing -> closed
     173resolve.operations = set_resolution
     174resolve.permissions = TICKET_MODIFY
     175review = new,assigned,reopened -> reviewing
     176review.operations = set_owner
     177review.permissions = TICKET_MODIFY
     178reassign_reviewing = reviewing -> *
     179reassign_reviewing.operations = set_owner
     180reassign_reviewing.name = reassign review
     181reassign_reviewing.permissions = TICKET_MODIFY
     182}}}
     183
     184== 例: new チケットでの解決方法 (resolution) を制限する == #Example:Limittheresolutionoptionsforanewticket
     185
     186resolve_new という操作では、 new 状態のチケットで使用可能な、解決方法 (resolution) を設定しています。既に存在する resolve アクションを変更し、 `->` の前から new のステータスを削除することで、2種類の resolve アクションが使用できるようになっています。 new のチケットでは制限された解決方法 (resolution) となり、それ以外の一旦 accept されたチケットでは通常通りとなります。
     187
     188{{{
     189resolve_new = new -> closed
     190resolve_new.name = resolve
     191resolve_new.operations = set_resolution
     192resolve_new.permissions = TICKET_MODIFY
     193resolve_new.set_resolution = invalid,wontfix,duplicate
     194
     195resolve = assigned,accepted,reopened -> closed
     196resolve.operations = set_resolution
     197resolve.permissions = TICKET_MODIFY
     198}}}
     199
     200== 高度なワークフローのカスタマイズ == #AdvancedTicketWorkflowCustomization
     201
     202ここまでのカスタマイズで十分でないならば、プラグインを使用することでワークフローのさらなる拡張が可能です。プラグインを使用すると、ワークフローに (code_review のような) 操作を追加できます。また、単純なステータスの変更だけでない (トリガを構築するなどの) 2 次的な操作を実行することができます。いくつかの簡単な例は [http://trac.edgewall.org/browser/trunk/sample-plugins/workflow sample-plugins/workflow] を参照してください。
     203
     204プラグインを使用した拡張でさえも十分でないならば !ConfigurableTicketWorkflow のコンポーネントを無効にし、!ConfigurableTicketWorkflow  を完全に置き換える十分な機能を持ったプラグインを作成することも可能です。
     205
     206== ワークフローのステータスをマイルストーンのプログレスバーに追加する == #AddingWorkflowStatestoMilestoneProgressBars
     207
     208新しいステータスをワークフローに追加した場合、マイルストーンのプログレスバーへの表示もカスタマイズできます。 [TracIni#milestone-groups-section TracIni] を参照してください。
     209
     210== 次のステップに向けたアイデア集 == #someideasfornextsteps
     211
     212(訳注: この項はワークフローシステムの実装に関するアイデア集です。現在実装されているものではないので、プラグインを作成するときなどに参考にしてください)
     213
     214New enhancement ideas for the workflow system should be filed as enhancement tickets against the `ticket system` component.  If desired, add a single-line link to that ticket here.  Also look at the [th:wiki:AdvancedTicketWorkflowPlugin] as it provides experimental operations.
     215
     216If you have a response to the comments below, create an enhancement ticket, and replace the description below with a link to the ticket.
     217
     218 * the "operation" could be on the nodes, possible operations are:
     219   * '''preops''': automatic, before entering the state/activity
     220   * '''postops''': automatic, when leaving the state/activity
     221   * '''actions''': can be chosen by the owner in the list at the bottom, and/or drop-down/pop-up together with the default actions of leaving the node on one of the arrows.
     222''This appears to add complexity without adding functionality; please provide a detailed example where these additions allow something currently impossible to implement.''
     223
     224 * operations could be anything: sum up the time used for the activity, or just write some statistical fields like
     225''A workflow plugin can add an arbitrary workflow operation, so this is already possible.''
     226
     227 * set_actor should be an operation allowing to set the owner, e.g. as a "preop":
     228   * either to a role, a person
     229   * entered fix at define time, or at run time, e.g. out of a field, or select.
     230''This is either duplicating the existing `set_owner` operation, or needs to be clarified.''
     231
     232 * Actions should be selectable based on the ticket type (different Workflows for different tickets)
     233''Look into the [th:wiki:AdvancedTicketWorkflowPlugin]'s `triage` operation.''
     234