WiXのZIP版を解凍し、適当なフォルダに置くだけで使えるようにする話です。インストール不要で、しかも複数バージョンが共存できます。

  1. WiX Toolset – Download: WiX Toolset v3.9 R2からwix39-binaries.zipをダウンロードします。なお、WiX 3.6でも同様にビルドできました。
  2. それを適当なディレクトリに解凍します。たとえばD:\wix39-binariesとします。
  3. コマンドプロンプトで以下のようにプロパティ2つを指定してビルドします。
    msbuild SetupProject1.sln ^
      /p:WixTargetsPath=D:\wix39-binaries\wix.targets ^
      /p:WixInstallPath=D:\wix39-binaries
    

または、環境変数で指定しても構いません。MSBuildでは、プロパティが定義されていなければ同名の環境変数の値を読みに行くようになっているためです(MSDNライブラリ: 方法 : ビルドで環境変数を使用する)。

SET WixTargetsPath=D:\wix39-binaries\wix.targets
SET WixInstallPath=D:\wix39-binaries
msbuild SetupProject1.sln

ここでは、ソリューションファイルを指定しましたが、.wixprojファイルを指定しても大丈夫です。ただし、もちろん、WiXソース上で$(var.SolutionDir)などが使用されていない場合に限ります。

WiXをインストールせずに使う方法は、WiX公式のドキュメントのIntegrating WiX Projects Into Daily Buildsにも書かれてあります。しかし、そちらの方法はwixprojファイルを書き換えるのが難点です。そこで、.wixprojファイルを書き換えずに済む方法を今回調べてみました。

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